【GIGAスクール】学校行事のライブ配信について(MeetとYouTubeの比較)。
ようやく、新型コロナウイルス感染防止のための諸々の対策をあまり考慮しなくてもイベントなど実施できるようになりましたが、GIGAスクールが進むに連れ、当たり前のように動画配信が行われるようになりました。
学校現場では、卒業式や運動会などの学校行事を、たまたま学校に来ることのできなかった児童生徒や保護者に向けてライブ配信したいという要望があがっており、当社でも相談を受けることがあります。
学校では現在、Googleアカウントはほぼすべての先生、児童生徒が持っていると思います。
そして、Googleアカウントを使ったビデオ会議サービスであるGoogle Meetは一度は使ったことがあるでしょう。
そのためライブ配信を行うことを考えるとMeetを使うのが手っ取り早いのですが、保護者も見ることを考えるとMeetでは不都合が生じることもあります。
そこでライブ配信として一般的となっているYouTubeライブと比較してみました。
ポイントは制約事項の部分です。
Meetは、学校でも慣れているので手っ取り早く使えますが、参加するにはGoogleアカウントが必要なため、保護者もGoogleアカウントを持っていることが前提です。
また、Google for Educationの無償プラン(Education Fundamentals)の場合、Meetの部屋に入れる人数は100人までとなっています。
授業であれば十分な人数ですが、これが卒業式などのイベントなると足りなくなります。Meetを開催するアカウントを有償プランのEducation Plusにアップグレードすれば500人まで参加可能です。
対してYouTubeライブは、URLさえ知っていれば誰でも視聴可能ですが、逆にURLが部外者に漏れてしまうと、学校に関係ない人にも見られる可能性があります。
また、YouTubeライブを行うために、電話番号認証する必要があります。学校で配信することを考えると、先生個人のアカウントを使うのか、学校代表アカウントを使うのか迷うところでもあります。
このように配信サービスごとに特徴を考えて、目的に合わせた使い方が必要になります。
次回は、ライブ配信で気をつけるべき著作権についてです。
執筆者紹介
佐藤 大輔 satow@affordance.co.jp
株式会社アフォーダンス
エデュケーションサービス事業本部 エバンジェリスト
主に教育機関向けのGoogle Workspace等のクラウドサービスを活用した授業改善にかかるアドバイスや、情報セキュリティにかかる教育・改善支援を実施。エデュケーションサービス事業のエバンジェリスト(伝道師)として学校のGIGAスクール構想推進や運営支援サービスを行う。学校の先生向けの学校著作権研修、保護者、児童生徒向けの情報モラル・デジタルシディズンシップ研修なども実施。