【GIGAスクール】Jamboard終了後の移行先はなかなか難しい。
先に話題として取り上げましたが、2024年10月にGoogleのJamboardが使えなくなる予定です。
移行先として、GoogleはFigjam、Miro、LucidSparkの3つのサービスをおすすめしていました。
この中で、いち早くJamboardファイルのインポート機能を実装したのがFigjamです。
「インポート」ボタンを押下すると以下の確認画面が表示され、”Jamboard”を選ぶとアカウント認証後にJamファイルを選ぶことができます。
そうすると、以下のようにFigjamのボード上にJamboardのフレームが並びます。
Jamboardと決定的に違うのは、Jamboardはスライドと同じように20枚までフレームを増やすことが出来たのですが、Figjamではだだっぴろい1枚のボードが全員に共有されることです。
これは良し悪しですね。全員の進捗をお互い確認し易いメリットはありますが、1枚1枚のフレームを個人ごとに割り当てることができません。
ただ、これはMiroもLucidSparkも同じです。2024年4月現在、この2サービスはまだJamファイルのインポート機能が実装されていません。
ライセンスについては、いずれのサービスもEducationライセンスという先生児童生徒向けの特別ライセンスを用意していて、教育関係者であることを証明できれば有料機能を無償利用可能です。
Figjamはドメイン単位でも申込みも可能で、当社が関わっている自治体では取り急ぎ数千ライセンスを無料で払い出してもらいました。
しかし、Figjamは使っているといきなり画像が複製されたり、書いていたものが消えるなど、動作が不安定なところがあるようです。
そうするとホワイトボードサービスとしては先行していたMiroのほうがよいかと思うのですが、こちらはドメイン単位でEducationライセンスの申し込みができず、メールアドレス毎になります。
つまり先生や児童生徒は自身でEducationライセンスの申請を行う必要があり、しかも申請したメールアドレスへ認証用のメールが送られてくるため、仮にメールを受け取ることのできないGoogleアカウントだと、Miroの認証を行うことができないという問題があります。
ということでJamboardの移行先の選定はなかなか難しい状況になっています。
他、Canvaがよいのではないかという話がありますが、Canvaはインタフェースがごちゃごちゃしているため、分かりにくいところがあります。
私も継続してなにか最も良い方法か調べてまいります。
執筆者紹介
佐藤 大輔 satow@affordance.co.jp
株式会社アフォーダンス
エデュケーションサービス事業本部 エバンジェリスト
主に教育機関向けのGoogle Workspace等のクラウドサービスを活用した授業改善にかかるアドバイスや、情報セキュリティにかかる教育・改善支援を実施。エデュケーションサービス事業のエバンジェリスト(伝道師)として学校のGIGAスクール構想推進や運営支援サービスを行う。学校の先生向けの学校著作権研修、保護者、児童生徒向けの情報モラル・デジタルシディズンシップ研修なども実施。